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ロシア流の串焼きパーティー

面白いイベントがありますよ、と誘っていただいて、「シェシリクの会」へ行って来ました。シェシリクとは、ロシア語で「串焼き」という意味なのだそうです。
 
ロシア語で「スパシーバ(ありがとう)ジェーニャ」と書いてあるそうです。
毎年恒例の串焼きパーティーでもあるそうなのですが、今年はロシア出身の新潟市国際交流員であるジェーニャさんのお別れ会も兼ねているとのことでした。
 

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新潟市の国際交流員の方についてはこちらのHPをご覧になってみてください。
 
(ジェーニャさんは、とても真面目な方だよ)と聞いて当日お会いしたのですが、なんのなんの。
素晴らしい日本語力と機知に富んだユーモアセンス!最後にはぼけとつっこみができるまで仲良くなりました。来月末には帰国されるということですが、周りの方々にとても愛されていらっしゃるようす。きっとまた近い将来、新潟でお会いできそうです。
 
「ロシア語も面白そうですね。」
 
新潟でロシア語を15年間教えていらっしゃる大学の先生に話しかけたところ、「日本語は簡単です。でもロシア語は日本人にとって難しい言語です」ときっぱり。
かなり気合いを入れて取りかからないと習得は難しそうです。弱気になって、周りを見渡してみると、ロシアの方の大半は日本語ぺらぺらのようです。
ここはロシアの方に日本語をお話していただくということでお願いをすることにします。
 
ロシア語を学ぶ日本人の方々に、「ロシア語を学ぶきっかけは何だったのですか?」と質問をしてみました。
「ロシアと貿易関係があるから」、「ロシア民謡が好きで、原曲を歌えるようになりたかったから」、「近所にロシア語を教えている人がいたから」・・・・きっかけはさまざまでしたが、皆さん最後には、「何よりもロシア人が魅力的だから!好きになった彼ら、国のことをもっと知りたいと思うから!」と答えて下さいました。
 
ここでも、あそこでも・・・求める言語は違っていても、やはり言葉の中心にいるのは「その人」であるということを再認識されられました。
 
今までのロシアの方のイメージはほとんど無いに等しく、テレビで時折見る政治や経済ニュースのほとんどは大抵のものがあまり両国の人々が良い印象を持つようなものではなく、日本とロシアの厳しい関係が見え隠れするような内容でした。
 
実際に出会うロシアの方々の印象は・・・なかなか、どうして。
みなさんとてもフレンドリー!そして底抜けに明るい!
 
陽気な会話の中に、時々さらりと入るロシア流ジョーク。
小気味良い会話はとても心地よいものでした。
 
でも、この串焼きパーティーに集まっているロシア人の方々は特別な人かもしれないと思い、ロシア滞在経験の長い日本人の方にも「ロシア人気質」についてお聞きしました。その方曰く、「もちろんいろいろなロシア人がいますが、大まかな国民性ということで言えば、ここにいる方々がそうです。」
 
近くて遠かったロシアという国、人がぐっと近くになりました。
 
イベントの後半、おすすめのロシア書籍について尋ねたところ、ミハイル・ブルガーコフの「巨匠とマルガリータ」を薦められました。
 
帰宅後、AMAZON.com の内容紹介を見ましたが、ロシアでは最も著名な現代小説のようです。
分厚い上に、複雑な展開をする書物のようで読み通せるか心配になりましたが、この本を薦めて下さったロシア人の方の流暢な日本語を思い出しました。
 
 
「ゆっくりゆっくり、行きつ戻りつ読んでみて下さい。これは何度もくり返して読む本です。」
 
モスクワに出現した悪魔の一味が引き起こす不可解な事件の数々。20世紀最大のロシア語作家が描いた究極の奇想小説。全面改訳決定版!!

焼けつくほどの異常な太陽に照らされた春のモスクワに、悪魔ヴォランドの一味が降臨し、作家協会議長ベルリオーズは彼の予告通りに首を切断される。やがて、町のアパートに棲みついた悪魔の面々は、不可思議な力を発揮してモスクワ中を恐怖に陥れていく。黒魔術のショー、しゃべる猫、偽のルーブル紙幣、裸の魔女、悪魔の大舞踏会。4日間の混乱ののち、多くの痕跡は炎に呑みこまれ、そして灰の中から〈巨匠〉の物語が奇跡のように蘇る……。SF、ミステリ、コミック、演劇、さまざまなジャンルの魅力が混淆するシュールでリアルな大長編。ローリング・ストーンズ「悪魔を憐れむ歌」にインスピレーションを与え、20世紀最高のロシア語文学と評される究極の奇想小説、全面改訳決定版!

〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
時として小説は巨大な建築である。これがその典型。奇怪な事件や魔術師やキリストの死の事情などの絵柄が重なる先に、ソ連という壮大な錯誤の構築物が見えてくる。この話の中のソ連はもちろん今の日本であり、アメリカであり、世界全体だ。”
 
 
新潟に居ながら、まるでロシアにいるような気持ちになった時間でした。
この本を読み終える頃には、私もロシアにはまる新潟人の一人になっているのかもしれません。